センター通信

新たな相続問題「誰も相続したくない」

鈴木恵子様(仮名)は、一昨年お父様を亡くされました。
相続人は長女恵子様・二女・三女の3人です。
ご実家は代々続く旧家ですが、三姉妹は皆嫁ぎ、鈴木家を継承する人はいません。

旧家にとって「跡取り」はとても重要です。
長女、二女、三女の結婚の際、そのことが原因で揉めたことから、その後「跡取り問題」は長く封印され、ついに解決出来ないままお父様は亡くなってしまいました。
これから先、実家の広大な敷地・古い母屋・離れ・付属家、何十筆もの田畑や雑種地を誰が引き継ぎ、どのように管理をしていけばいいのか、三姉妹は途方にくれておられました。
しかも、広大な宅地は9,000万円超という高額な評価額となり、相続税も納めなければなりません。
いっそ相続放棄をしてしまいたいという思いもよぎられたそうですが、親戚の叔父叔母の手前「鈴木家」を絶やすような無責任な事が許されるはずもありませんでした。

それぞれの配偶者も巻き込んでの分割協議は、「遺産の取り合い」ではなく、「押し付け合い」でした。仲の良かった三姉妹(三家族)の間には、話し合いを重ねる度に不穏な空気が漂い始め、ついには「長女VS二女&三女」という勢力関係となりました。
親戚の叔父叔母からの叱責、相続税の申告期限も迫り、結局長女である恵子様が全て相続することで協議が成立しました。

「相続税は、相続した預金で何とかまかなうことができましたが、これから先、払い続けなければならない固定資産税や土地の管理費用の事を考えると、将来的には土地を切り売りするしかありません。そうなればきっと妹達や親戚は私を責めるでしょう。幼い頃から「三姉妹平等」に育ってきたのに、こんな時だけ「長女」の責任を負わされるなんて・・・」と悲しそうにおっしゃっておられました。

旧家特有の価値観、先祖代々から受け継いできた「家」が時として子孫を苦しめる事になるのです。旧家に限らず、少子化による墳墓祭祀の承継や価値観の相違による新たな「相続問題」が増えています。親が元気なうちに、子供達も交えて処し方を話し合うことがますます重要です。

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